実験!
「けいおん!」の主題歌絡みでちょっと実験です。
通常のCDだと、ボーカル入りとボーカルなしのインストバージョンが入っていますが、
「バンドやろうよ!!」という楽譜付きの特別版には、各パートをマイナスワンしたトラックが入っています。

例えば、伝説の第2期前半の主題歌「GO!GO!MANIAC」と「Listen!!」がセットになって入ってたりします。
このマイナスワンの演奏を聴きながら、自分の演奏と合わせて、バンド演奏しているかの様な気分を味わえるというマニアックな商品です。

基本的に楽器のみで、ボーカルは入っていないので、基本物好きな人しか買わないと思われます
ボーカルが入っているつもりで買っちゃう慌てん坊さんもいるかもしれません。気を付けましょう
で、何の実験かというと…
マイナスワンは確かに良いけど、特定の楽器のみの演奏が聴きたい!
な~んて欲望が当然ながら出てくるわけです。
楽譜がきちんと読めない私の様な人間が、色々な楽器が同時に鳴っている中で特定のパートを聴き分けて演奏方法を理解するのは、かなりハードルが高い作業です。
本当ならマルチトラックのまま聴く事が出来れば、特定のトラックのみ聴けば済む話ですが、CDとして2MIXされたものではそう簡単にはいきません。
RolandのR-MIXを使えば、2MIXからでも特定パートを割とピンポイントで絞り込んで抽出できるかもしれませんが、そもそもR-MIX持っていないんでその作戦はあり得ません。
で、どうするか?
DAWや波形編集ソフトをバリバリ使っている人ならすぐ思いつく事だと思いますが…
単純に位相を弄って要らない音を打ち消したらどうか?という作戦です。
所謂、ヘッドホンのノイズキャンセリングと同じ方法ですね。
ノイズを逆位相でぶつけてプラマイゼロにすればノイズが消えるというアレです。
ここで言う要らない音とは、特定パート以外の音全てです。
早速、手持ちのCubase LE 5 を使って作業してみます。
その前にCDからリッピング。
この時非可逆の圧縮フォーマット、例えばMP3などを使っては駄目です。
生成される波形は正確に復元されなければなりません。そうしないと正確な打ち消し操作ができないからです。
なので非圧縮のWAVフォーマットで、デジタルデータをそのまま取り出します。

各トラックの長さがマチマチなんで、簡単には位置合わせ出来なさそうです。
まずはGO!GO!MANIACの標準版CDに入っている、ボーカル入りとボーカルなしで試して見たところ、
やっぱり大きく開始点がズレていました。
波形表示をどんどんズームしていき波形の段差が分かるところまで拡大して正確に波形を合わせ込んでいきます。
で、位置合わせが終わったら、片方の位相を反転してやります。
これで同じレベルで再生すれば、お互いに打ち消しあって、差分であるボーカルだけが残る筈。
結果は?
ほぼ成功!楽器音がかなり小さくなり、ボーカルが取り出せました。
今迄楽器音に埋れていた唯ちゃんの声とコーラスが新鮮に聴こえます。
同じ要領で各パートも取り出してみます。
ボーカルなしとマイナスワンを使えば、マイナスされたパートが取り出せるって事になります。

これで各楽器の演奏がよく分かる様になりました
でも音は小さいけど結構他の楽器の音も聴こえています。これは各トラックでそれぞれ細かなマスタリングが行われているから違いが出るのか、マイナスワンと言いつつ複数のパート(エフェクトパートなど)が削られているからなのかよく分かりません
とにかく予想通り上手く行ったので、次の曲も試して見ました。

映画の挿入歌「Unmei♪Wa♪Endless!」
こちらは、驚きの結果が
何と、まるっきりオケの音が消えます。
つまり、ボーカル入りとボーカルなしでオケは全く同じデータになっているって事ですね。

時々タムの音やエフェクトのウェット音が混ざってきますが、それ以外は無音状態です。
ミキサーのレベルを見ると分かりますが、2つのトラックの再生レベルはガンガンに上がっているのに、マスターのレベルは0、つまり無音です。
レコーディングからマスタリングまで完全デジタルで作業しているからこういう寸分違わない結果が得られるんでしょうね。
ちょっと驚きました。
ある意味トラックミュートのみで作られているということが分かってしまったので…
ちょっとくらい小細工してあっても良いんじゃないかなぁとも思いますけど
それにしても、オケは綺麗に消えるけど、残った音が何故かすこし歪っぽい音になってしまいました。
オケのレベルを上げれば普通に違和感なく聴こえるけど、単独になるとやっぱり気になる歪み方してます。
ボーカルに限らず他のパートでも同様なので、そういうものなのでしょうか?
混ざり合ったものから原波形を完全に取り出すのはちょっと無理があるという事なんでしょうか。
でも、演奏が十分聴き取れる状態になるので、取り敢えず実験は成功です。
どうせならマルチトラックデータをそのままリリースしてくれると余計な手間がかからなくてもっと嬉しいのだが…
無理なんでしょうか
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